桃色の花が舞い落ちて、 青い空とそれを反射する黄色だけが残った。
うざったい夏の暑さは私の心に一日一日を忘れるなと囁いている。
カメラのネガみたいに濃く黒く映った思い出はいつでも取り出せるだろう。
夏になって絵を描き始めたんだ。
とても下手な絵。
一生懸命練習してるけど、誰かの絵を見ると自分なんか、ってへこんでしまう。
きっと追いつけないんだって分かってる。
でも好きだから、絵を描くことが。
好きなんだ、自分の夢を描くのが。
夏だったんだ、いつも私の背中を押す。
うざったい暑さが「頑張れ」って囁くんだ。
だからいつか
夢が叶いますように。
夏に背中を押されずとも自分で進めますように。
そして、この夏が過ぎて、夏だった頃が懐かしく思えても。
この暑さは忘れられないから。