森で死体と遺言状を見つけた。
遺品を漁ってみると、こいつは昔私を虐めていた奴で、どうやら自死のようだった。
遺言状には家族や友達に先立つことを詫びる、よくある文章。
そして最後に「どうか私を忘れないで欲しい」、と自分勝手な文言があった。
少し期待していたのだが、私に対する詫びなど当たり前のように存在しなかった。
無性に腹が立った。ふと、折角なのだし最期に嫌がらせをしてやろうという気持ちになる。
ここに死体があるということは忘れられずとも見つけられていないということだ。
死体を埋めた。遺書はシャーペンで書かれていたから、私の拙い字で、「私を忘れて欲しい」と書き直した。
そして、私も奴を忘れるためにここに来たんだ。 どこに埋めたかは探してみるといい、きっと見つからない自信がある。
けど、こんなものを読んでいる人がいるなら、きっと見つけてしまったのだろう。
悪いことは言わないから、私を忘れて欲しい。