もう少し

作:お餅

「もう少しだけ、まともに生きたかったよ。君もそう思うだろ?」

そう隣に居る君に話しかける

返事はない

荒く、消え入りそうな呼吸音は気づけば消えており、そこには人形が居るばかりだった

どうやらゆっくりと広がる液体と雪に熱を取られたようで、もはや面影もなかった

別の運命は有り得なかった、ただそれだけだった