未だ夢だった

作:お餅

目が覚めるとそこは私の望む世界だった。

私は前より少し賢くて、皆と笑っている

これが私の望んだ、夢のような世界だった

夢なら覚めないでくれ

今一番思う事を素晴らしい表現で表した先人は凄いと思う。

けれど、これは夢じゃない

私はこれから幸せな人生を送り続ける

・・・白い部屋の中、木の枝のように細くなった手を取る

もう一度笑い合えるはずだった

けれど目の前には息をする人形しか居なかった

唯一の救いは

君が嬉しそうな顔をしている事。

花が落ち葉が色づく頃

そっと手を握る人がいた